The Edge 「危機一髪」第33話 (writer:Seth Freeman )
 このエピの見所はずばり 「悪い夢にうなされるディーフ」でしょう。(笑) ディーフィー、フレイザーと一緒に年を気にして落ち込んでいます。
では、ディーフは置いといて・・このエピはミスをしたフレイザーが感覚の衰えに苦悩する姿が描かれています。
完全無欠の彼も年には勝てないのね・・・・。彼の人間らしい一面が見えました。 
レイに関しては dueSOUTH season2では オモシロ度 上位にランクされる 彼の爆笑リアクションを見ることができます。

Episode Guide

 アメリカ・カナダ・メキシコ3カ国の通商会議がシカゴで開かれることになった。警備体制としてアメリカからはレイ、カナダからはフレイザー、メキシコからはアニータが代表で担当することになった。しかし3人の息はどうも合っていない。そんなときフレイザーは自分のミスで警備用暗号を盗まれたり、空港で暗殺者を取り逃がしてしまう。考えられないミスに思い悩むフレイザー。しかし独自の調査で犯人を山岳兵と推理する。だが、エージェントとの対立のため警備からフレイザーははずされてしまった。なんとかパーティ会場にもぐりこんだ彼は、暗殺者を逮捕し大臣たちを守ることができた。

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このエピの題名"Edge"は「鋭さ、鋭敏さ」という意味と「危機」 という意味があります。今回は彼が超〜気にしている感覚の鋭敏さをさしているのでしょう。
昔ほどの鋭さが無くなったと思い悩むフレイザー、彼自身、"自信"を失う危機的状況でした。

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Character Sketch

ディーフェンベーカー
*フレイザ−に付き合って年に悩まされる夢を見る ディーフの夢、フレイザー以上に悲愴感がありました
*暗殺者に甘いものでまんまと眠らされてしまう フレイザー同様、Edge 鋭さが無くなっています
*次の日 落ち込んでいます             
フレイザー同様、悩んでいます

☆フレイザー
*悪夢にうなされる     このエピでは枕もとにドリームキャッチャーを飾っていません。(絵を飾っていました。
感覚の衰えは年のせいだと思っている 特に視力にこだわっていました
*空港の警備で拳銃を持っている  今回だけは特別許されたのね。普通のスーツ姿のフレイザーってちょっと意外・・・彼じゃないみたい。
*このエピから制服の袖の星の数が3つになっています  RCMPに入ってから15年たちました。         
*寝るとき枕を3つ使っている   随分、枕が高いのね。逆流性食道炎の人のよう・・・・
     

☆レイ
メキシコの婦警アニータとイマイチ仲が悪い    口は意地悪だけどいざというときはとっても優しいのよね
*インディージョーンズの映画を見たことがある 
*地雷で仲間を失ったことはない

Quote

 気になるシーンの引用です。     (今回は8つ)
(その前に・・・・冒頭シーン、忍び込む足は 犯人のル・コワ、そしてテーマ曲直前に犯人が手にしているファイルはフレイザーのものです)

Welsh:Listen Vecchio, the three of you have less than 72 hours to uh bond.
Ray: That's not enough time sir.
Welsh: Vecchio, are you familiar with that old Spanish expression "El Gardio del traffico?"
Ray: Understood sir. We will be a well oiled machine by tomorrow.

直訳:ウェルシュ「ベッキオ。古いスペイン語の表現"El Gardio del traffico?"って知っているか?」
このスペイン語の表現ですが 交通整理係りの警官 という意味だそうです。よって3人が息を合わせるようにしないとおまえは交通係に格下げだぞ〜っと言っているんです。

Anita: The American shot you.
Fraser: I don't think he intended to.
Thatcher: thank you, we clean our own personnel here.

ウェルシュ警部補が 3人力をあわせるように命令するシーン

ウェルシュ  「いいか命令だ。72時間以内に3人の息を合わせろ。」

レイ  「時間がなさ過ぎます。」
ウェルシュ  「それでもやらなきゃならんのだ。なせばなるの精神でな。」
レイ  「わかりました。明日にはツーカーの仲になっています。」

アニータがフレイザーの顔のペンキをティッシュで拭きはじめる。

アニータ  「撃ったのはアメリカ人。」
フレイザー「でも狙ったわけでは・・」
サッチャー「有難う。よその方に申し訳ないわ。」


サッチャーがアニータを追っ払って(笑) フレイザーの顔を拭き始めます。そして目が合ってミョーに意識してしまうんですよね〜。それを見ていたウエルシュ警部補・・・・サッチャーに気づかれとたんに知らんぷり・・・
急にそらぞらしく書類を見る動作なんぞ大爆です。だんだんサッチャーの行為がミエミエになってきています。




Ray: Look it was a simple mistake.
Fraser: No it was a miscalculation and I haven't made a miscalculation since....
Ray: Since when?
Fraser: Well-since the last time you shot me. I'm just grateful you had the presence of mind to shoot me again.

フレイザー言ってくれるよ〜。レイはフレイザーを撃ってしまったことを後悔していたのにー。蒸し返したりして。もうレイが完全に立ち直ったって喜んでいるんだか、嫌味だか・・・・(笑)


レイ、フレイザー、アニータ リヴィエラの中の会話

レイ      「あれは単純なミスだ。」

フレイザー  「あれ以来やったことがないミスだ。この前君に撃たれて以来だ。まさかもう撃たれることは無いと信じていたが・・」

直訳:フレイザー「この前君に撃たれて以来だ。君が再び僕を撃てる平静心を持ったことは嬉しいことだよ。」

うわー。フレイザー、冷静に「VS 恋に落ちたフレイザー」の事件のこと言っているよ〜。レイに撃たれてしまったあの事件。確かにありゃーあーたのミスだわさ。






Ray: You know I'm getting a little sick and tired of your disrespect. You are a visitor in this country.
Anita: Ah. Thank you Vecchio. I had forgotten the Alamo.
Ray: Is that a slam against Davey Crockett?
Anita: Do you make an effort to be obnoxious or is it just a gift.
Ray: It's just a gift.

この gift とは「贈り物」という意味のほかに天賦の才という意味があるんです。レイの答えに大爆。




フレイザーが宛名書きをしているところへアニータがやってくる

レイ      「おたくはこの国ではお客さん。ちっとは遠慮して物を言いな。
アニータ   「ありがとう、ベッキオ。アラモを忘れていたわ。」 
レイ      「ディビークロケットは英雄だ。」
アニータ   「あら、こちらに言わせると、テキサスを盗んだ泥棒よ。」
レイ      
「むかつく奴だな。
 
直訳:アニータ「あなたって人に嫌な思いをさせるのに随分努力しているのか、それともその嫌な言い方って天性かしら。」
レイ「ああ天性だよ。」


フレイザーは空港の事件により宛名書きに格下げ処分です。でもレイはフレイザーのことを信じているんですよね〜。そして手伝ってあげているところが優しいわ。  
さてここで出てきたアラモの砦のお話ですが下の Triviaの項をご参照ください。




Fraser: Well, I'm not seeing you, I'm dreaming you. Would you move your shoulder.
Robert: Are you asleep?
Fraser: I'm dead to the world.
Robert: Are you sure?
Fraser: I'm a log.
Robert: You don't look asleep.


丸太になっちゃいましたか。フレイザーってば(^.^)



フレイザーのアパート 寝ているところにパパ出現

フレイザー  「今父さんを見ていないよ。これは夢さ。」
パパ 「寝ているのか?」
フレイザー  「死人同然にネ。」
パパ 「ほんとか?」

フレイザー  「ぐっすりだよ。」
パパ 「そうは見えないが。」


フレイザーったら何処が寝ているんだか(笑)
パパが現われて年齢とともに目が悪くなることを指摘します。見えないものまで見えてくる・・・と。よってフレイザー、しきりにパパが見えないフリをします。



Chid Bush: You failed.
Fraser: But the Prime Minister--
Chid Helms: Don't worry. His wife saved him.
Chid Bush: With an Eskimo sculpture.
Chid Casey: No trip to Disneyland for you , babe.
Chid Bush: You lost your edge. You lost your edge, you lost your edge

直訳:ブッシュ「おまえはedgeを失った。」
題名の Edgeが何度も出てきますね〜。あーよっぽどフレイザーったら気にしているのね・・・年を・・・。




フレイザーの夢 3人の子供が出てくる

 
子供のブッシュ「おまえはしくじった。」
フレイザー 「でも、首相は?」 
子供のヘルム 「大丈夫だ。奥さんが助けた
。イヌイットの置物でな。」

子供のブッシュ「君は遊園地には行けないぞ。君はしくじった

フレイザーが年齢を感じているということで、若い子供が夢に出ていますね。ちなみにこの子供は シークレットサービスの3人のそっくりさん。若さを出すためにスニーカーを履いています。さて、ここでも出てきた大統領の襲撃事件のお話なんですがコレ、実際に起こった出来事です。 詳しくは下の Triviaの項をご参照ください。





今回のツボ!!
Fraser:
Ray, come on.
Ray: Are you kidding me? One false step and I'm an extra in an Indiana Jones movie.
Fraser: You just have to be aware, keep your eyes open. Ray...Duck. Anas platyrhynchos. Very unusual sighting for this time of year.
Ray: Duck. Duck. Duck means duck. Duck doesn't mean duck. I hate my life.

意訳:レイ「duckかよ duck 同じduckの意味でも duck違いだぜ。もーやんなってきたぁ!」

この鴨の名前なんですが マガモの一種です 詳しくはこちら


レイとフレイザー 森林を散策するシーン レイはびくびくしています

フレイザー 「レイ〜。早く。」 
レイ      「冗談じゃねーよ。一歩踏み間違えばインディジョーンズのエキストラの運命だよ。」
フレイザー 「目をしっかり開いて。できるだけ早くな。 レイ、鴨だ。」
                     (レイ、思いっきりひっくり返る)
フレイザー 「アナス プラティライナス。この時期に見られるなんて珍しい。
レイ      「鴨ね、鴨が何だってんだよ。脅かしやがって。」


レイのリアクションがおかしすぎ〜(笑) 
ここ Duck の意味をかけているんですよね〜! duckには 「鴨」 という意味のほかに「全身をかがめる。頭を低くして身をかわす。」 という意味があって、レイは 後者ととったんです。よって身の安全のために思いっきりひっくり返ったんです。
でも、それが ホンモノの鴨だったとは(爆) フレイザー、人騒がせな奴〜






Anita: you know, I don't think you know what you're doing.
Ray: You want to wait for somebody else? You know...somedays I hate this job.
Anita: You know what your problem is? You're spoiled.
Ray: This is not a good time to be insulting me

直訳:アニータ「あなたの問題点はね、あんた甘えてんのよ。」
レイ「おい、おれを侮辱するにはいいタイミングとはいえねーぞ。」



アニータが地雷を踏むシーン レイが助けようとする

アニータ 「ホントにやることわかっているの?」 
レイ      「じゃあ誰か来るのを待つか?くそー全く警官なんてなるもんじゃないな。」

アニータ 「あなたってどうしても信用できない。」 
レイ      「死にたきゃいいぜ。俺は行くぜ。」


レイが気軽に I hate this job といった事に対して アニータがレイの甘さを指摘します。そして彼女が警官としての誇りを語り出すんですよね。それでレイが自分の失言を後悔し、アニータを見直すんです。そのときのレイのキラキラした瞳がすっごくチャーミング〜♪



Helms: Hey, if either of you have a problem, you can join him. Put another man on the Canadian trade representative. Parker. He's young, hand me your tag Constable. You'll be escorted off the premises.

直訳:ヘルム「カナダの通商代表には別の男をつけろ。パーカーだ。彼は若い。」

ここの 「He's young」発言のときフレイザーが反応するんですよね。フレイザーよっぽど年を気にしてます

Ray: We're coming with you.
Fraser: That wouldn't be smart. Do your job.
犯人を取り逃がした後、フレイザーが任務からはずされるシーン

ヘルム 「我々の方針に不満ならキミも辞めろ。カナダのパーカー通商代表には別のものをつけろ。君は首だバッジをかえしてもらおう。直ちに敷地から出て行け。」 
レイ      「俺たちも辞める。」

フレイザー 「いや、僕の分まで頑張って。」 

犯人を取り逃がし落胆するフレイザー。髪の毛もくしゃくしゃ。ボタンもはずしています。同情したレイが彼をかばうところなんぞ美しいわ〜。
最後の「がんばって」の小山さんのお声がステキ




Trivia

3人のシークレットサービスの名前
アメリカの政治家の名前ですね。ブッシュ( George Bush) キャシー( William Casey,) ヘルム(Jesse Helms)

ほんとうにあった 首相邸宅 不審者侵入事件
1995年11月5日、カナダのクレティエン首相の邸宅に不審者が侵入しました。夫人はその不審者に寝室の外で会いで急いで寝室に閉じこもり鍵をかけました。そして首相は寝室からRCMPに電話をかけました。その間、首相は侵入者がドアを破って入ってくるのに備えイヌイットの置物を手にしていたそうです。RCMPが到着したのは15-20分後だったとか。 詳しくはこちら 

フレイザーのママの名前
電話のセキュリティコード確認のシーンでフレイザーがママの旧姓を聞かれて「ピンセント」と答えています。これフレイザーパパ役の俳優 ゴードン・ピンセントからとったそうです。

アラモの砦
1836年当時メキシコ領だったテキサスは独立のための叛乱を起しました。ディビークロケットはメキシコ軍相手にこの砦にたてこもって戦ったんです。アラモの砦はテキサス独立の為の貴重な犠牲として高く評価され愛国心のシンボルとなりました。詳しくはこちら


空港でのデモ隊のプラカード と 犯人像
Don't cut tree とか Save Rainforce などと書かれていて、いかにこのNAFSAに対する抗議者が多いかを物語っています。よって犯人容疑者はいっぱいいたわけですよね。それにしてもシークレットサービスってば犯人を「女性」と推理したのには笑えます。だって犯人のル・コワったらすごいマッチョな山岳兵なんですもの・・・。

フレイザは首相の警備をしたことがあるの?
事件が解決してサッチャーが「これで首相の警備担当に戻れると考えているなら…・推薦状ぐらい書いてあげるわ」と言っていましたね。ということは首相の警備をやっていたことがあるのでしょうか?「戻れる」ってニュアンスから考えるともしかしてミスしていて左遷されてしまったと考えられます。
しかしこのセリフ原語版で聞くと「If you think you can use this to buy your way onto the Prime Minister's security detail これを首相警備の道に利用しようと思っているなら」
と言っていて”戻れる”っていうことは全然言っていないんです。また「国境を越えて」のエピで今までフレイザーが勤務した場所で一番都会は「ムースジョー」と言っていたところを見ると首相の警備は担当したことはないのでは??
      

勝手な感想

珍しくフレイザーが自分の仕事をしているエピです(笑)

フレイザーのいろいろな衣装を見ることができました。5回もお色直しをしてくれてファンとしては嬉しい限り(^^) 青のスワット姿もカッくいいし 白のタクシードも決まっているわ〜。White suis you だわよ o(^o^)o

さて、内容なんですが、やっぱりフレイザーも人間だった。って感じでしょうか。人並みに年齢による感覚の衰えに悩んでいますね。珍しく自信を無くし悪い夢にうなされています。そこでやっぱり出てきました、フレイザーパパ。フレイザーが行き詰まったときに必ず出てくるんですよね。勇気づけるのかなーと思ったら、逆に息子の悩みを、単刀直入に列挙してよけいグサグサ(笑) でもそれがパパ流の励まし方かしらん。現実を見よって言うことで・・・。

フレイザーは感覚が鈍くなったのを年齢のせいだと思っていますが、都会に来たせいもあるんじゃないかしら。以前と違って野性的感をいかす仕事も少なくなったようですし。それはディーフにもいえますね。

事件の方ですが、犯人の森のお話や自然を愛する心にちょっと同情してしまいました。フレイザーもそんな感じでしたね。いつもながら彼の説得はたいしたものです。「自分が誰か知っていれば隠れる必要はない。」と言って、犯人が捕まった後、名前を言わせます。そのとき彼のうなずきが良かったなぁ。

冒頭の訓練どおりのシナリオになって(人質はフレイザーでしたが)、今度は3人意気投合して、見事なチームワークでばっちり警備ができました。めでたし。めでたし。

レイ、口ではきついことを言っていてもいざというときに助けてくれるんですよね。彼のそういう優しさがとっても好きです。
そんなときの阿藤さんの声にめっちゃ惹かれますわ♪
レイとアニータはとってもいい感じ・・・。レイにはこんな友達みたいな彼女が会うような気がします。

サッチャーとフレイザーの関係もぐーんと縮まりましたね。あのフレイザーが女性をお茶に誘うなんて〜彼も成長したわ。

 


                                                                  

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